この沢から僕たちが泊まるホテルは水を引いている。
水は冷たくて、開けた空間に様々な生物の鳴き声が聞こえる。
うわぁ!!っと駆け寄るとそれは見た事もない長さの天然のブランコ☆
僕らはその長い長いブランコで子供の様に(子供なんだけど)はしゃいだ*
道はそこから登りになり、というかよじ登るくらい急勾配の壁をうぉーー!っと気合いで登ったり降りたり、原住民の村を横切ったりするとまた沢に出る。
そしてあることに2人は気付いた。
命綱の標識がない
沢はさっきのより大きくどこに行ったらいいのか分からない。
とりあえず沢沿いに上流の方に歩いてみる事にした。
しかし、標識はどこにも見当たらない。いったいどうしろって言うんだ。
こんなジャングルの真ん中で標識がなかったら、一時間のトレッキングもホラーに感じてくる。 蜘蛛の巣を除けながら滑りやすい石の上を進んでいたら、向こう岸に奥に入って行く小道を見つけた。 もぉあそこしかない。
その小道に入ると、一気に世界は薄暗くなり、植物の密度が一層増した。蒸し暑くジメジメとしていて、汗が大量に滲み出してくる。
小道には両サイドからの木の根が、まるで足に絡み付くかの様にウネウネと地面からこっちの隙を狙っているかのようだ。
小さなせせらぎには丸太一本みたいなのが渡してあって、落ちたら即捻挫にずぶ濡れ。
しかも手すりはないし滑りやすい。グーニーズやスタンドバイミーを思い出す。
そういえば何故だか分からないが、今回のトレッキングのテーマ曲は
『スタンドバイミー』
だった。なぜだか、どこかの店からどこかから聞こえるラジオから、この曲が流れてきて
2人は気付くと口ずさんでいた。
Shing03は経験が豊富で自他共に認めるアウトドア派だ。
頼もしく先頭を歩いている。
本当はキャンプグッズを持ってくる筈だったらしいけど、荷物の状況で持ってこなかったらしい。 道には自信があって、僕たちが住んでいたブッキトジャイルの部屋の住所だけを便りにくるつもりが、その住所をメモした紙を忘れ、空港から一晩明けて12時間後に 日本で見たグーグルアースの記憶だけを便りに、家のドアをノックしてきた男だ。
地元では
『人間カーナビ』
と言われていると人差し指に鼻をこすった。
両脇は覆い繁植物。鳥の声はするけど、姿は見えない。
沼地や今にも落ちそうな脇を何度となく越える
『もう着いてもおかしくない時間帯だぞ?』
シンゴは長年の経験から、現状の状態が芳しくないことに焦っていた。
『少し休憩しよう』
道がまた二手に分かれている。
『ちょっとこっちの道も見てくるから休んでて』
シンゴは片方の道が行き止まりと気付き、もう片方の登りの道を調べに行った。
この場所で焚き火をした後がある。その灰に蠅が集っている。
頭上高く伸びた羊歯植物は、太陽の光を独占しようと銘一杯葉を広げている。
マレーシアの都会を歩いていても、この植物という生命体は至る所から生えていて、コンクリートの隙間という隙間から湧き出している。いつか人間の皮膚を突き破って、植物が生えてきそうな錯覚すら見てしまう。
しかしこのジャングルに来る前にも、伐採現場やどこまでも続くヤシの植林現場を目にした。水は濁って道路が敷かれゴミを捨てていく人々。
かつてここに住んでいた動植物は奥へ奥へと移っていけたのだろうか。
ヌサホリデイとアバイ滝ルートの間に広範囲の伐採現場を通ってきた。
目の前は国立公園。
植物という、様々な生命の源は、強く美しく想像を超えた力がある。
彼等にも意識というか感覚を捉える器官があると思う。
僕がジャングルに衝動を駆られたきっかけになったDVDがある。
この素晴らしいドキュメンタリーに出会って、ますます植物という生命体に興味がわいた
このDVDに関してはまた違う機会に話したい。
以前と考え方が変わった点は、植物も動物も人間と違う存在として頭から考えれなくなった所が大きい。彼等は姿形は違えど、僕たち人間と同じ☆に住んでいるシェアメイトであり、そもそも
関係のないものなど、この世には存在しえない
<<<<サラダを口一杯に噛み締めた時 生命の輝きが身体中に響き渡る>>>>
その響き信号のような刺激が実際的に、脳に伝わっているのがよくわかる。
心地良い低刺激
その周波数に合わせ目を瞑り、様々な植物の命の旋律が鳴り止まない。
気付くと あっという間に大量のサラダを食べ終わってる☆
Shingo3がまだ帰ってこないので僕も見に行ってみた。
すると少し登った所は伐採所になっていて(こんな密林の中に!?)
切り倒された巨木が集められている場所だった。
僕たちが通ってきた道は、この木々達に完全に封鎖されている。
『どうする?先進む?』
「でも行った所で本当にこの先に滝がある保証はないし、何より時間がもぉないよ」
時計を見ると針は16時30分になってる。
『もぉすぐ暗くなる。来た道をあれを暗くなったらマジでやばいね。
でも、この先にあるかもよ?』
シンゴはもぉ少し進もうとしたので、僕は危機を感じて引き返そうと強く言うと
シンゴも賛成した。
帰り道、水の落ちる音や標識を探したが、聞こえてきたのは雨粒が落ちてくる音だった。
僕たちは陽が暮れてきた薄暗いジャングルの中を早足で駆け下りた。
最初で渡った川では2人とも足まで完全に水に浸かり、ぐちょぐちょの中
ヌサホリデイヴィレッジに着いた。
完敗だ…
ジャングルに行くなら乾期に行け!!
余裕を持って最低でも三泊四日用意しろ!
キャンプの用意は必須だ!
その日の晩ご飯は、憂さを晴らすかの様に僕たちは、お腹一杯にマレー料理をたいらげ
明日のバスまでの時間を有効的に、トレッキングコースのミーティングを長時間したのも虚しく、次の日は雨だった。
4時間 バス亭で待った。
リベンジ!!!!
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