2011年12月26日月曜日

☆UFO Vol.1☆

Merry Christmas☆! 
昨日は最高に楽しいイブをおくった*マレー・チャイナ料理の辛くて脂っこい味付けの日々を、楽しみ我慢したかいがあった*
チーズにバケット☆トマトマリネ☆マッシュルームスープ☆丸焼きチキン☆赤ワイン☆ケーキ☆ これ以上のクリスマスメニューはない☆
25日の今日は、同居人カップルにデートを楽しんでもらい自分は一人のクリスマスを楽しんでいる。 




突然だけど、僕は今までの人生で(自分の記憶が正しければ)三回未確認飛行物体を見ている。 どれも鮮明に思い出せる。
古い特別な記憶というのは、随所で引き出されることによって歳をとっても褪せる事はないが、引き出される度に脚色が入るのも否めない。
自分の一回目の遭遇なんかは自然と着色料が混入しているかもしれない。
しかし、見た!という事実は真実のなにものでもないのは確か。
僕だけが真実と信ずることが重要なのだ。








それは小学二年生の事だった。
僕は当時から仲の良かった蕎麦屋のKちゃんと、マンションパーク内の広場でサッカーをしていた。 二人は同じクラスでサッカー少年団にも所属していた。周囲は14階から21階まであるマンションに囲まれている公園広場。僕は夕方までKちゃんとボールを蹴って楽しんでいた。 秋口くらいの夕方だった。空にはオレンジやピンクに彩られた流れ雲が点々と在り、その日の夕日はとても綺麗だった。夕日が沈んでも僕たちはかまわずサッカーボールでのロングパスを続けた。 次第に空の雰囲気は、綺麗な暖色カラーから黒や紺や灰色に変わっていった。 少し風が吹いてきて、電灯も付き始めた。それでも何百戸とある周りの家々から夕食の香りやリビンクからのオレンジの気配が、僕たちを寂しくはさせなかった。
目の前には14階建ての大きな大きなマンション。屋上には避雷針が鋭く立っている。その少し先には、黒々とした太くて大きな雲が空をどんどん占領していくのが分かった。
僕は「もぉそろそろ帰ろうかな」なんて思い始めていた。
Kちゃんの家は両親とも遅くまでお店で働いているから、僕はいつも遅くまで彼と遊んでいた。二人でいるのがとても楽しかった。こんな風にロングパスも飽きずに何時間もしていた。
黒い雲は東の方から流れて来ている。「雨が降るのかなぁ」避雷針のほんの側まで黒い雲は厚くなっている。


光は突然現れた  黒い雲から突き刺すような光が、僕たちの上から何本も放っている。
雲は巻貝を逆さまにしたような形で、それはもはや黒くはなく、その中にとてつもない光を放つ物体が所々から見え、厚い雲全体をオレンジ色に輝かせていた。
一瞬の出来事に僕たちは広場の中心部で呆然とそれを見つめ、そのまま西の方角を飛び去る閃光から目が離せなかった。


興奮冷めやらぬまま僕たちは、Kちゃんが前に録画していたお笑い番組を彼の家へ見に行った。 彼は大好きな明太子スパゲティーをすすりながら行儀悪くカーペットに座っている。すると家の電話がけたたましい音で彼を呼んだ。
彼はもごもごした口で受話器を取ると「あ はい益子です。 うん うん ええ!! ううん 俺たちもさっき うん わかった」
興奮した彼に僕は「どーーしたの!?」
立ち上がったKちゃんは「今姉ちゃんが立花小(西の方角)の近くのぽっぽちゃん(ドラックストアー)にいたんだけど。UFO見たんだって!!!!」


「やっぱりさっきのUFOだったんだ!!あっちに飛んでいったもん!!!」


「今からぽっぽちゃんに行こうよ!!!」


僕たちは夢中で西の空を見上げながら自転車を漕いだ。
ぽっぽちゃんには人影はなく、電話をかけてきたKちゃんの姉ちゃんはいない。息を切らせながら僕たちはぽっぽちゃんの裏にある広い畑に行った。稲はもぉ刈られていて、乾燥した土がとても歩きづらい。
空を見上げてもあの黒い雲もほとんどなく、いつも通りの地元の夕焼け後の空があるだけだった。
せっかく自転車漕いで来たのに。
二人の気持ちが乾いた畑に相まって、なんだか肌寒くなってきた。
僕はそこでKちゃんにどうしても僕だけの秘密を教えたくなった。
あの不思議な物体での興奮と、このがっかりした広い畑の真ん中で何故だか彼だけには知ってほしかった。僕の秘密お。










これが最初に体験した未確認飛行物体。未確認話。あれはなんだったんだろう。沢山の人に話し回ったわけではないけど、それから大人になった僕は、久しぶりにこの日の事を思い出して、Kちゃんに覚えているか聞いてみた。
答えは覚えていなかった。しかし、僕があそこで話した秘密は覚えていた。






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